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臨床実習Ⅱ(評価実習)に向けて3年生がシミュレーション実技試験に臨みました

2021年10月16日(土)、リハビリテーション学部理学療法学科の3年生を対象に、臨床実習に向けたシミュレーション実技試験を行いました。

11月末から始まる臨床実習Ⅱに備えて、本学リハビリテーション学部では、知識面の強化を目的とした筆記試験と、技術面や臨床能力の強化を目的としたシミュレーション実技試験を実施し、スムーズに臨床実習へ入れることを目指しています。

このシミュレーション実技試験は、OSCE(Objective Structured Clinical Examination;客観的臨床能力試験;通称「オスキー」)と呼ばれ、元来、医学部学生の臨床能力を評価するために英国で開発されたもので、日本では、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部の学生が臨床実習に進むための条件として位置づけられている試験です。

近年、理学療法学生が臨床実習に出る前の試験としても推奨されており、本学では自主的に導入しています。この試験の大きな特徴は、従来のペーパーテストでは評価が困難であった「問診や検査等の技能」や「態度やコミュニケーション能力」を評価できる点です。

本学では、臨床実習で様々な症例に対応できるよう、試験用に複数の症例を設定し、例年、模擬患者役は4年生が務めます。学生たちは、新型コロナ感染症の対策を行いながら、模擬患者に対して問診や指示された検査測定を行い、その結果を説明したり、適切な動作介助を行ったりしました。

さらに、症例に関連する口頭試問を行い、より臨床場面に近づけた実技試験を実施しました。例年は、評価者として、卒業生など病院勤務の理学療法士をお招きしていましたが、今年度は、学内教員のみで評価および個別のフィードバック指導を行いました。

学生たちは、この実技試験に向けて、ゼミ教員の管理のもと、感染対策を徹底しながら少人数のゼミ単位で、日々練習に励んできました。試験中はとても緊張した面持ちでしたが、成長につながる良い経験ができたと思います。

後日、実技試験で見受けられた「良かった点」や「改善すべき点」は、改めて全員で共有し、個々に気付きを得る機会を用意しています。このような経験を通して、臨床実習に向けて、更なる実技面や対応能力の向上を目指します!

■実技試験参加学生コメント

当日までどの症例に当たるかわからなかったので、事前に評価やレントゲン検査の結果、合併症のリスクなど、症例についてしっかり勉強しました。また、実技については友達同士で練習していました。

試験では、股関節の可動域測定においても、術後14日の設定でしたので傷口を下にしないことや、脱臼などのリスクにそなえ痛みを確認しながら体位変換を行いました。

来月から始まる実習は、小児施設に行く予定です。小児のリハビリテーションについて、疾患や症例についてしっかりと勉強して準備していきます。

リハビリテーション学部 理学療法学科3年
田中 芽衣

■患者役の4年生コメント

右肩麻痺の患者役として参加しましたが、自分の勉強にもなりました。自分に麻痺がある訳ではないので、実際にどういった状況になるか、症例をたくさん調べて臨みました。

また、自分がされることで、楽な起き上がりやしんどい姿勢などをあらためて体感することができました。また、どうであったかを後輩へフィードバックすることもしましたが、一人ひとり異なる結果について伝えることも勉強になりました。

リハビリテーション学部 理学療法学科4年
佐々木 壱輝