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経済学と経営学の違いって何ですか。学部長がわかりやすく解説します

高校生の皆さんから質問が多い、「経済・経営はどのように違うのか」「どんな学びがあるのか」などを、本学経済学部田端昌平学部長にお話を聞きました。ぜひ進路を考える参考にしてください。

「経済学」「経営学」「商学」はどのように違うのか

神戸国際大学では、経済経営学科という学科があります。そのため、よくこのような質問を受けることがあります。
さて、まず、経済とは、多数の売り手と多数の買い手からなる社会全体の営みです。
多数の売り手と多数の買い手は、市場(Market Place)という場で出合います。そこで両者のせめぎ合いが起こります。
売り手が少なかったり買い手が多かったりすると、売り手が強く出るでしょう。逆に買い手が少なかったり、売り手が多かったりすると、買い手が強く出るでしょう。こうした営みから価格が決まっていきます。
金の相場も、原油の相場もこうして形成される「市場価格」なのです。極論すると、こうした社会全体の営みを主に見ているのが、経済学です。

 一方、経営は一人の売り手の視点に立っています。
一人の売り手、つまり、企業です。企業は、生き残るために、つねに意思決定を行っています。
その意思決定には、企業の外に向けたもの(我が社はどのような事業を営むべきか、どのお客さまを相手にすべきかなど)と、企業の内に向けたもの(人をどう組織すべきか、人にやりがいを感じて仕事をしてもらうにはどうすべきかなど)があります。
意思決定の善し悪しが企業の業績を決めます。極論すると、個別の企業の視点に立って、意思決定の仕方を学ぶのが経営学です。

 最後に商学です。商学は売り手から買い手へのモノやサービスの流れを見ています。2つの立場があります。
1つは、社会全体での売り手から買い手へのモノやサービスの流れをみるものです。この立場は、流通機構やそれを構成するメーカーや卸売り、小売りといった機関(会社)を見ています。
もう1つは、こうした機関の意思決定のあり方を見るものです。マーケティングはその代表です。マーケティングではどのお客さまに的を絞るか、狙ったお客さまにどのような製品、価格、販売促進(広告など)、販売経路を提供するかを決めます。

新しい分野、今に即した学び情報経済とは

 昨今、「経済」、「経営」、「商」をとおして、情報が重みを増してきました。現代は情報化の時代です。
情報化により社会は飛躍的に効率を上げることができるようになってきました。たとえば出張しなくても会議ができるとかです。また、モノよりも情報に価値の源泉が移ってきています。
GAFA(*)を始めとする新興の成長企業も情報化に関係する企業です。そこには新たな起業のチャンスであふれています。経済経営学科の情報経済コースでは、情報化する経済とそこにおける様々な可能性について学ぶことができます。

GAFA:米国のIT(情報技術)企業大手であるグーグル(Google、現アルファベット傘下)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook、2021年10月よりメタに社名変更)、アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の頭文字をつないだ造語。

神戸国際大学で経済経営を学ぶ意義とは

「経済」も「経営」も「商」も密接に関係し合っています。企業が意思決定をするには、経済全体の動きがわかってないといけません。また、お客さまの好みの変化がわかっていないと、売れる商品は作れません。「経済」、「経営」、「商」のどこかに特化した教育が行われがちですが、どこかに偏らず、全体的な視点に立って、すべてを学べるのが、神戸国際大学経済学部の経済経営学科です。
ましてや、神戸国際大学は、神戸に立地しています。神戸は、大学と業界や行政との距離が近いように思います。机上の空論ではなく、業界や行政と寄り添いながら、現場に即した体験的な学びができます。

学生と農漁業者等をつなぎ、神戸の農漁業の新たな「モノづくり」と「ネットワークづくり」に取り組む神戸市の事業「にさんがろくプロジェクト」に参加

経済学・経営学の分野でどのような資格がおすすめですか

 取得すべき資格は自分が志望する進路によって異なります。たとえば不動産業を志望されるのならば宅地建物取引士が有効でしょうし、流通やマーケティング系の仕事につきたいのならばリテールマーケティング(販売士)が、金融系の仕事につきたいのならばファイナンシャルプランニング技能検定が有効でしょう。

神戸国際大学には、こうした様々な資格取得に対応した講座と、資格取得を促す制度(資格検定試験に合格した場合に受講料の50%をキャッシュバックする)が用意されています。

経済・経営を学ぶことでどんな成長が期待できるか

社会に出る心の準備ができることです。まず社会人としてのマナーが身につきます。そして、社会人の素養である戦略的で分析的な思考習慣が身につきます。

高校生へのメッセージ

ビジネスは人と人との関係で成り立っています。ここを避けては何もできません。学部での学びはもちろん大事ですが、「人間好き」でいてほしいと思います。