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【受験コラム】高校生に知ってほしい!理学療法士への誤解を解説します

理学療法士を目指す高校生の皆さんと接すると理学療法士についてよくある誤解が大きく2つあります。リハビリテーション学部の木下先生にお聞きしました。また、現場で求められるスキルについても解説いただいております。

<目次>
◇木下先生に聞く 理学療法士に対する誤解を解こう!
誤解1:「理学療法士とは介護の仕事?」
誤解2:「理学療法士は力仕事?」
◇木下先生に聞く 理学療法士として現場で求められるスキルと、高校生活で備えておきたい資質とは
1、人の心の痛みを共感できる 「優しい心の持ち主」であること
2、「周りをみる力(観察力・気づき)」がとても重要!
3、患者様や多職種との「コミュニケーション能力」
4、高校時代に備えておきたい資質                                              「視野が広まるような高校時代の経験は、大いに役に立つ!」
神戸国際大学でコミュニケーションやチーム力を学べます
まとめ

木下先生に聞く 理学療法士に対する誤解を解こう!

今回、高校生の方からよくあるご質問について、木下先生に解説していただきます。

誤解1:「理学療法士とは介護の仕事?」

理学療法士は介護職ではありません。その誤解は、理学療法士が行う「介助」のイメージに由来しているのだと思います。理学療法士が行う「介助」とは、対象者にとって困難だった動作を可能にするために、医学的評価をもとに、治療の一環として行っています。
理学療法士は、個々の動作や身体の使い方を見抜くのが得意です。加えて、個々に適した介助方法を見出すのも得意です。それにより、対象者も楽に動けるようになりますし、その技術を介護士や看護師、時にはご家族にも指導し、腰痛予防など介護者の身体を守る役割も担っています。

誤解2:「理学療法士は力仕事?」

自身の身体の使い方を習得すれば大きな力は使いません。実際に小柄な方もたくさんいます。女性一人では対応が難しい症例などは、複数で関わりますので、心配はいりません。

先にも述べたように、理学療法士は、医学的な評価や動作の分析など様々な角度から、現状の問題点を出し、目標を定めて根拠に基づいた治療を行う職業です。その際に、身体の使い方など含めて多岐にわたる技術を駆使します。これらを大学の授業や臨床実習を通して学んでいきます。

写真:敦賀市立病院勤務 2021年卒 卒業生

木下先生に聞く 理学療法士として現場で求められるスキルと、高校生活で備えておきたい資質とは

以下のスキルは、「ローマは一日にして成らず」のごとく、いずれも臨床の現場に身を置いて研鑽を積むことで、身につくものです。したがって、これを読んで自信をなくす必要はありません。ここで一度、どんなスキルが必要なのか整理してみましょう。

1、人の心の痛みを共感できる 「優しい心の持ち主」 であること

理学療法士は、医師や看護師よりも患者さんと接している治療時間が長いので、人の心の痛みを共感できる 「優しい心の持ち主」であること が大前提となります。

2、「周りをみる力 (観察力 ・ 気づき)」 がとても重要!

「周りをみる力 (観察力・気づき) 」 が、臨床現場では最も重要と考えます。それは、患者様の‘些細な変化’を察する力が、命を救うきっかけになることもありますし、小さな気づきを拾うことが、大きな治療効果に繋がることも多々あるからです。
この力は、視野を広く持ち、周囲に興味を示すことで養われていきます。

3、患者様や多職種との「コミュニケーション能力」

患者様の不安を和らげ、信頼関係を築くためには、「説明能力」 や 「コミュニケーション能力」 が求められます。また、医師や看護師、そのほかのコ・メディカルと連携をとって、チームで仕事をする職業ですので、「ほかの医療専門職も尊重し、聞く力」 や 「自分の意見が言える力」 も大切です。

4、高校生活で備えておきたい資質とは

少なくとも高校生活の中で 「人に興味を持ち、人と接するのが好きであること」、「人の気持ちを汲むことができること」 、「他人とコミュニケーションがはかれること」 が、大切だと思います。

視野が広まるような高校時代の経験は、大いに役に立つ!

先に述べたように、長年の臨床経験から、特に理学療法士にとって大切な能力は 「周囲をみる力 ( 観察力 ・ 気づき )」 だと思っています。
周囲に興味を持ち、気づきがあるからこそ、考え、行動に繋がる。
そういう点で、 高校生活では、部活動のマネージャ-やキャプテン、クラスのまとめ役といった経験が大いに役に立つでしょう!また、何事にも好奇心を持ってチャレンジすることをおススメします。日頃から、自分自身のことだけでなく、 周囲にも気を配れるような視野の広さを持つように意識しておくといいと思います。

神戸国際大学では、コミュニケーションやチーム力を磨くことができます!

神戸国際大学では、課外活動を通してコミュニケーション能力やチームワーク力などを伸ばす機会をたくさん用意しています。以下は、授業以外の活動になりますが、たくさんの学生が積極的に参加しています。

コミュニケーションサークル5C

リハビリテーション学部の学生が「コミュニケーション」を学ぶために立ち上げました。国家資格であるキャリアコンサルタントの資格やコーチングスキルを持つ本学キャリアセンター職員の清水千絵氏が顧問を務めます。このサークルの学びを通して、就職後の医療業界で必須となるコミュニケーション能力やチームワーク力など養うことができます。

防災救命クラブ(DPLS)

防災救命クラブ(通称DPLS:Disaster Prevention and Life Saving Support club)は地域住民に心肺蘇生法やAEDの使い方などを指導して救急法を普及する活動をしています。年1回DPLS主催で防災減災セミナーを開催して、防災活動にも積極的に取り組んでいます。その他にも地域住民に健康体操の指導も行っています。

中級障がい者スポーツ指導員取得認定校

神戸国際大学のリハビリテーション学部では、理学療法士を目指すだけでなく、ユニバーサルスポーツの支援や啓発に力を入れています。また、卒業時に中級障がい者スポーツ指導員の資格を取得できる体制を整えています。本学の学生たちは、このような障がい者スポーツ大会にボランティアスタッフとして参加し、学外の方々との連携やコミュニケーションを通して、日々成長しています。

まとめ

いかがでしょうか。大学と専門学校で迷っている高校生の皆さんも多いと思います。入学後だけでなく、就職後にも「コミュニケーション」などのスキルが必要になります。国家試験対策だけでなく、「コミュニケーション能力」や「チームワーク力」を伸ばすことのできる教育機関も進学の検討の一つとしてぜひ確認いただければと思います。