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ホスピタリティ・ビジネス論において、株式会社CAN EATの特別講義を行いました

経済学部生を対象としたホスピタリティ・ビジネス論(担当:服部淳一専任講師)の科目において、株式会社CAN EATの代表取締役 田ケ原絵里氏よる特別講義を行いました。ホスピタリティ・ビジネス論の科目では、狭義と広義のホスピタリティ・ビジネスについて理解を深めるため、サービスとホスピタリティの違いについて言語学的な背景から、また、モノとサービスの違いについて経営学的な視点から学習しています。授業では体系的な学習に取り組むとともに、学習内容について事例をもとに深く掘り下げることで理論と実践をバランスよく学ぶプログラムを用意しています。

株式会社CAN EATはアレルギーによる食事リスクを回避するために、webサービスなどのIT技術を使いミスなくお客様に食事を提供できるサービスを行っています。

一例ですが、結婚式の準備で多忙な新郎新婦が、招待する参列者一人一人にアレルギーの有無を確認するのは大変な作業です。この作業を軽減できるシステムが「アレルギーヒアリングシステム」です。このシステムを導入することで、招待する側、される側はアレルギーの有無を収集、回答するストレスから解放され、更には企業側もシステム内の情報をキッチンやサービスのチームで共有することでアレルギーのあるお客様に誤った料理を提供してしまうようなリスクが軽減されることになります。

株式会社CAN EATではこの様なシステムを開発し、ホテルやブライダルなどの外食産業にサービスを提供しています。

講義後、学生からは、アレルギーがある人というマイノリティを対象としたビジネスを目指した理由について質問がありました。

田ケ原氏の考えとして、確かにマイノリティを対象としたビジネスではあるが、アレルギーを取り巻く環境は狭いものではなく、アレルギーを抱えている本人だけでなく、その周りでは家族を含め多くの方々が関わっていることを理解する必要があると回答されました。また、マイノリティ向けのビジネスだからと言って、市場規模が小さいと考えるのではなく、取り巻く環境(企業のニーズやSDGsとの関わりなど)もしっかり見極めることで起業できる可能性は高まると学生に伝えていました。

学生の感想として、マイノリティ向けビジネスの考えた方や起業するきっかけなど、進路を考えるうえで大変参考になりました。

アレルギーのある方に安心して食事ができるシステムを活用していけば、本人も店側も安心して食事など提供できると思いました。 私も卵アレルギーがあり、食べるとじんましんが出ていました。CAN EATを利用することで、一人でもアレルギーのある人が安心して食事ができようになればよいと思いました。

教員からは、「ホスピタリティを提供するビジネスと一言で言っても、そのホスピタリティをどのように表出させるのかは業界ごと、企業ごと、そして経営者ごと、従業員ごとに、目指すゴールや届けたい価値は異なることを理解し(異なっていていいことを理解し)、ホスピタリティを学ぶ意味や意義を一人一人しっかり考えて欲しい」とメッセージがありました。

株式会社CAN EAT