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【リハ学部のユニークな授業紹介】 ユニバーサルスポーツ (その2) 車いす操作スキル講習会

本学は、開校年次(2009 年)から『中級パラスポーツ指導員』の資格取得ができる大学として、文部科学省および公益財団法人日本パラスポーツ協会から認可されています。
その取得条件として、1 年次に「ユニバーサルスポーツ」という必須科目の授業があります。今回は、この授業の一環で実施した『車いす操作スキル講習会』の様子をご紹介します!

この講習会は、サントリーホールディングス株式会社のチャレンジド・スポーツプロジェクトの1つとして実施され、受講すると、一般財団法人 日本車いすインストラクター協会が発行する『準初級車いすインストラクター』の資格を取得できます。授業を通して、全員がこのような資格を取得できるのは、本学ならではの大きなメリットです!

一般財団法人 日本車いすインストラクター協会 代表理事の橋本大佑先生を講師にお迎えし、まずは体育館で、車いす操作の基本技術(前進・ブレーキ・4 種類のターン・バックなど)を習得し、徐々に難易度を上げてキャスター上げの技術習得に励みました。

講師の橋本先生より「キャスター上げ」の説明を受け、
段差(青いマット)を乗り越えるための演習。いざ実践!


「キャスター上げ」とは、車いすの前輪(キャスター)を持ち上
げ、後輪だけでバランスを保ったまま移動する方法です。
段差を越えたり、足場の悪い場所(砂利道や凹凸のある場所)
を移動したりする際に必要な技術です。

体育館のなかで基礎を学んだら、次は外に出て実践です!

まずは、屋外での車いす体験から。
屋外は、体育館のような平面とは乗り心地も全く異なります。

段差のない平地走行時の介助スキルに始まり、足場の悪い道(砂利・芝生など)での介助方法や、段差昇降(5cm/10cm)の介助方法などを学びました。


さらに、前進しながらキャスター上げをして段差を乗り越えたり、3 段以上ある階段の昇降を介助者2~3 名で協力しながら実践したりと、たくさんの技術を習得することができました。

後半には、習得した技術を伝えていくための「指導方法」や「指導体験」も実施。加えて、車いすの構造や各パーツにも詳しくなりました!最後に、すべての講習過程を経た学生たち全員に「資格認定証」が授与されました!
入学早々、はやくも『準初級車いすインストラクター』という資格が1つ、取得できましたね。
この経験は、これから理学療法士になるうえでも役に立つことでしょう!
ご協力いただきました、日本車いすインストラクター協会の橋本大佑先生、サントリーホールディングス株式会社様、ありがとうございました。

■講師紹介:一般財団法人 日本車いすインストラクター協会 代表理事 橋本大佑
筑波大学で障害児教育を専攻。卒業後、ドイツに渡り、車いすを通じた障害児・者への運動導入法について学ぶ。
2009 年に日本に帰国後、国内外で障害者の運動導入指導や車いす操作指導法に関する研修会の企画・運営・講師等の活動を行うとともに、国内外で研修会を実施。2018 年より現職。著書に「車いすユーザーのための車いすスキルハンドブック基本編(心力舎)」がある。