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経済文化研究所プロジェクトによる『大学教育を再考する グローバル社会をともに生きるための「教養」』が発行されました。

神戸国際大学 経済文化研究所は、国際的な視野に立ち、産業・経済及び文化について調査・研究すること、また他の研究機関との交流を深め地域社会の発展に寄与することを目的に、1989年に設立されました。

この度、研究所のプロジェクトXXIによる書籍『大学教育を再考する グローバル社会をともに生きるための「教養」』が発行されました。 「グローバル社会をともに生きていくために大学教育ができること」をテーマに、第Ⅰ部は大学教育を取り巻く諸問題について「大学教育再考」としてまとめ、第Ⅱ部は「教養教育の実践」として、現場の教員による試行錯誤、創意工夫を具体的に紹介しています。

■編著者インタビュー
国際化や競争により変化を求められる社会において、大学における教養教育を広い意味での人間性の陶冶にどのようにつなげることができるのかという点に注目しました。私自身、キャリア教育の担当をしながら、2016年度から4年間教務部長をしていました。その間にも、アクティブ・ラーニングの推進や国際志向の高まり、留学生の日本語教育など様々な教育環境の変化に直面し、課題に向き合いました。その際の経験や視点が、本書を編集する上で非常に役に立っています。

新型コロナウイルス感染症の影響により調査がしづらい事などありましたが、さまざまな分野の専門家(社会学、社会政策、教育学、心理学、歴史学、英語教育、日本語教育、キャリア教育、国際協力論、地域研究等)が、教育実践を振り返ることで大学教育の再考につなげました。

グローバル化により、ますます「多面的にものを見る力」が必要とされています。大学で思考・判断・選択の礎となる教養を身につけた学生たちが、さまざまな立場の人々のことを想像できるようになり、さらにお互いに連帯できるようになることによって、変化の激しい社会をともに生きていってほしいと考えています。

神戸国際大学 経済学部
教授 松本 かおり

■書籍名

大学教育を再考する グローバル社会をともに生きるための「教養」

■内容

序 – グローバル社会をともに生きていくために大学教育ができること(松本 かおり 著)

第Ⅰ部 大学教育再考

  1. 現在の大学教育が抱える問題(居神 浩 著)
  2. 近年の教育改革と教養教育(山本 克典 著)
  3. オンライン授業の課題と可能性 -包括的総括とICTを視座とした教養教育への展開(三宅 義和 著)
  4. グローバル時代の高等教育の輸出産業化 -ロシアの事例をもとに(松本 かおり 著)
  5. グローバリゼーションの中の大学(下村 雄紀 著)

第Ⅱ部 教養教育の実践

  1. ことばを鍛え、磨き、ことばから学ぶ -大学での英語教育に求められるもの(魚住 香子 著)
  2. 日本語教育と人材育成 -「グローカル」と「教養教育」の視点から(瀬古 悦世 著)
  3. キャリア教育の位置づけと展開 -改革至上主義に惑わされない学びの道標として(松本 かおり 著)
  4. アフリカ地域を題材とした〈学び〉 -国際協力、ボランティアの視点から(新山 智基 著)
  5. ウィズ・コロナ時代におけるアクティブ・ラーニングのあり方について -オンライン授業への取り組みのなかでの一考察(居神 浩 著)

■リンク
経済文化研究所