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卒業式は新たな一歩をふみだすとき仲間との絆を持って前に進んでいく

2025年度秋期学位記授与式

学位記授与式を終えた経済学部の卒業生たち

 2025年度秋期学位記授与式(卒業式)が9月12日に本学で行われ、経済学部のベトナム人女性グエン・トウェット・マイさんが同学部の卒業生40人を代表して下田繫則学長から学位記(卒業証書)を受け取った。下田学長は式辞として「みなさんがこれから出ていく社会は大変厳しいものです。最初は社会人として力のなさに悩むこともありますが、忍耐強く目の前の課題に取り組み、社会が求めるスキルを着実に磨いてほしい」などの言葉で卒業生の背中を押した。在学生を代表して学生会会長の佐々晃太さん=経済学部3年、熊本県出身=も「卒業は終わりではなく、新たな出発点です。神戸国際大で培った学びなどを持って一歩一歩未来に進んでください」などの言葉を卒業生に送った。

答辞を述べるグエンさん

 これを受け、同学部卒業生のベトナム人女性グエン・テゥ・ガンさんが「国籍が異なる仲間と意見交換できたことは私たちの財産です。神戸国際大で学んだことと支えあった仲間たちとのきずなを持って、それぞれの夢に向かって新たな一歩を踏み出します」などとお礼の言葉を述べた。同式に出席した介護プログラム生29人には終了後に修了証が手渡された。

 同学部で学んだ留学生たちは卒業式で別れを惜しむより、これからの第一歩に胸を躍らせるようにして仲間との本学での最後のひと時を味わっていた。中国からの留学生の季紹波(キ・ショウハ)さんは兵庫県内の自動車販売会社への就職が内々定している。「日本に留学する前から日本で就職したいと思っていました。営業職にも興味があったので、車を売る仕事は楽しみです」と目を輝かせた。来日した当初は日本語をうまく話すことができず「不安だった」と打ち明けたが、「入学して日本人の友だちができて一緒に昼ご飯を食べ、交流を深めたことは(4年間は)楽しい時期でした」と本学で過ごした時間を満足そうに振り返った。「日本語の能力をもっと高め、車のことももっと勉強していきたい」と日本語で言葉に力を込めた。

兵庫県内の自動車販売会社への
入社が内々定している季さん
「さらに前に進んでいきたい」と
意欲を見せるチャンさん
式後に行われた祝賀会で食事を楽しむ卒業生たち

 「人にかかわる仕事をしたいと思っていました」と胸を張ったのは滋賀県内の物流会社への就職が内々定しているベトナム人女性のチャン・ティフオン・フオンさん。日本に来る前から日本語を勉強していたが、「母国で仲間と一緒に勉強してもなかなか上達できなかった。この大学に入学したおかげで今のように日本語が話せるようになりました」と喜ぶ。在学中は飲食店で働き、サービス業を体験した。「これからの物流の仕事は事務職かもしれないけれど、人にかかわる仕事だから選びました」とチャンさん。好きな日本の漢字は「進」。これからどのように前に進めるのかと考えるうちに「進」の文字が頭の中にインプットされたという。「もっともっと日本語を身に着けて進んでいきたい」と声を弾ませた。

式に出席した介護プログラム生たち