下田 繁則 先生
【専門分野:国際金融論】
今回は経済学部長である下田繁則先生に取材を行いました。
学生時代のお話を語っていただき、何事も前向きにチャレンジする姿を感じました。
Q.先生の学生時代についてお話を聞かせてください。
そうですね。いたって普通のまじめな学生でした。ただ長髪でしたが。
Q.なかなか学生時代を謳歌してるように見えるのですが(笑)、そもそもなぜ経済を学ぼうと思ったのですか。
最初は経営学部に進学して会計士になろうと思ったんです。ですが、社会全体にかかわることに興味が湧いてきて。それで方向転換に公務員を目指そうとして、経済の科目を履修したんです。そのまま国際経済を専門とするゼミを選択しました。ゼミの先生は論理的思考のできる先生で、自分自身も鍛えられ学ぶのがとても楽しかったですね。
当時は、ニクソンショック、固定相場制から変動相場制への移行、第一次オイルショックなど国際金融状況が激変する時代でした。そういった世の中の動き遭遇して、ますますこの分野に興味を持つようになりました。国際金融と聞くと難しく感じるかもしれませんが、金融と政治が結合し国際経済を動かす分野で面白そうだと感じました。それで大学院に進学して研究者の道へと進みました。
Q.学生生活で思い出に残っていることはありますか
大阪の実家から大学のある神戸まで通っていましたが、3年生の時に友人たちが寮に来いよと言われて大学の寮に下宿しました。仲の良い友人と青春時代を過ごすことができたのは、今でも良い思い出です。
御影の山手にあった寮の近くに蕎麦屋があって、よく通っていました。そこからの夜景がとてもきれいだったと覚えています。
Q.神戸国際大学で教員となるキッカケは何だったんでしょうか。また、その頃のことで印象に残っていることはありますか。
大学院の指導教官に紹介して頂き、縁あって神戸国際大学に勤めたんですが、当時は六甲アイランドではなく、神戸市垂水区にキャンパスがありました。
当時は僕も若かったので学生と神鍋にスキーに行ったり、ボーリングをしたり、休み時間にゼミ対抗でソフトボール大会もしました。もちろん僕もプレーヤーとして参加しました。学生と接するのはとても楽しかったですね。
先日同窓会があって、もう50歳半ばになる卒業生に会い旧交を深めたばかりです。
Q.そのころ、アメリカに在外研究員として派遣されていたと伺いましたが
そうですね、1989年に1年間ノースカロライナ州のデューク大学に派遣されました。初めての海外だったのでとても楽しかったですね。デューク大学のキャンパスはとても広く自由な雰囲気で、研究者交流や授業を受けるだけでなく、文化の違いを肌で感じるいい経験になりました。神戸国際学生も在学中にぜひ海外に行き、肌で違いを感じて欲しいと思います。
Q.アメリカで苦労された経験はありますか
休みの日には現地でできた友達とドライブに行くなど楽しく過ごしていました。ですが、異文化の中で生活することはもちろん大変なこともありました。一番困ったことは、百貨店に買い物に行った際にバックを置き忘れて盗難にあい、財布や日本で準備した国際免許証など全て失くしてしまったことです。住んでいた場所は田舎なので、車が使えないと大学に行くことや生活する上でとても不便でした。ですので、アメリカの自動車免許教本を読んで勉強し、現地の免許証を取得しました。これは本当に大変でしたが、今となっては良い思い出です。
Q.長年、神戸国際大学の学生と接してどんな印象をお持ちですか
元気でたくましい子もいますし、まじめな子もいます。そうした子たちがお互いに輪を広げて交わっていくところが面白いなと感じます。
情緒さがあったり、人の好さがとてもある子が多いなと思います。社会に出るにはとても重要な要素だと感じます。
Q.ゼミではどのようなことをされていますか
ゼミでは、金融の基本を学びとともに、今話題のトピックを中心に話をしています。例えば、マイナス金利やフィンテックなど。そのようなテーマの議論をするために、新聞を最初に読んでもらってディスカッションしてもらいます。基本は学生の発表がメインになります。留学生も参加しており、国際色豊かですね。
数年前の卒業生で、新聞記事をすらすら読める留学生の子は国立大学へ進学しました。今もですが、大学院へ行く学生には研究計画書作成のサポートも行っています。
Q.最後に、在学生と卒業生にメッセージをお願いします。
在校生のみなさんには、まじめに何事にも取り組んでほしいと思います。また、読書やスポーツなど興味あることには積極的にチャレンジしてほしいと思います。自信がないという声も聞こえますが、積極的に長所を磨いてください。やりたいことは貫いてほしいですね。
卒業生のみなさんには、私もいろいろ経験しましたが、人生様々な問題に遭遇するかと思いますが、負けないで自分らしく頑張ってください。