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経済学部の学生が、福岡大学で実施されたビジネスプランコンテストで発表しました

経営学を学ぶ上田ゼミナール(担当:上田恵美子准教授)では、インターンシップ先の企業と協力して、昨年に引き続き福岡大学のベンチャー起業論とBreakthroughが開催する「ビジネスプランコンテスト」に参加しました。

このビジネスプランコンテストは、学生がインターシップ先の企業の抱えている課題に改善案や新規事業の提案を行い、社会問題やSDGsなど世界的な取り組みに対して、学生ならではの視点で解決案を考え発表します。福岡大学から始まったコンテストですが、現在は他大学の学生も参加し、今年は本学を含め27チームが出場しました。予選を経て選出された上位8組が本戦で発表します。

今年度、上田ゼミの学生たちは、昨年の先輩たちから受け継いだ「廃棄野菜を活用する循環型ビジネス」をさらに具体的に発展させるため青果物の仲卸事業を行う川崎青果株式会社(本社:神戸市)へ、インターンシップに参加しました。

今回の企画立案のために、週に1回は必ず打ち合わせを行い、進捗の確認やアドバイスもらいました。今回の企画立案のために、週に1回は必ず打ち合わせを行い、進捗の確認やアドバイスをもらいました。

ビジネスプランコンテストなので審査員を納得させる根拠となるデータを作成する必要がありましたが、苦労の連続でした。
廃棄野菜や規格外野菜の廃棄量の公式な量が公表されていないので、自分たちで調べないといけませんでした。
50軒近い農家やJAなどに取材を申し込みましたが、門前払いでした。取材を受けていただいた数軒も廃棄野菜の活用企画は、現実的ではないとか、無理などの批判的な意見が多く、心が折れそうでした。

毎週の打ち合わせで、取扱量の多い青果卸売業法人や直売所にポイントを変更しました。農家にもいろいろあり、減農薬農家では、規格外野菜や廃棄野菜が出やすく、また露地野菜や干ばつなどの条件が重なると7割ほどの規格外野菜が出たという現場の声が聴け、改めて自分たちが取組んでいる問題の深刻さを実感しました。

農家の卸や仲卸の方と学生が関わることなど普通はないので、川崎社長と一緒に進められてとても助かりました。
また経済学を学んでいる我々はその強みを生かし、廃棄野菜の問題だけではなく、このプロジェクトが継続して利益を生むビジネスとして成立させるためにも、このビジネスコンテストに参加しました。

発表当日は、食料問題やSDGsなどを扱ったテーマは参加27チーム中、一番良いものだったと自負しているが、他のゼミのすばらしい資料作りや圧倒的に上手いプレゼンテーション能力に圧倒され、もっと時間をかけて準備すれば本選に出場できたのにと悔しい思いをしました。

しかし一方で本選に行くことがゴールではなく、このプロジェクトを完成させる事の方が重要だと考えていることも確かなので、今年で終わるのではなく、後輩たちに引き継いでもらい、さらに進化したビジネスモデルを確立してほしいと思っています。

結果としては、27組中9位とおしくも本選出場とはなりませんでしたが、企画の独自性やSDGsを意識したビジネスモデルは評価され、審査員特別賞にあたる”メンター賞”を受賞し、本選での発表はありませんが、また、登壇できることになりました。

参加した学生のコメント

■櫻井 悠登さん
今回の大会を通じて、多角的な視点で、ものごとを見るようになった。どの立場から見ても、ベストなものを完成させる難しさは社会に出ても役に立つと思うので大変良い経験をしたと思います。

■熊地 竜太郎さん
リーダーとして周りを動かしていくこと、また社会人では当たり前のアポイントを取って物事を進めていくことの難しさ、データを収集してまとめる作業などを学生の時に経験できたことは、必ず将来役に立つので、この大会に参加して良かったと思います。

■NGUYEN THI NHU MAIさん
このプロジェクトに参加して自分自身が成長しているという実感がすごくありました。日本人の仕事の進め方や打ち合わせのやりかたなど大変勉強になりました。

■西藤 天良さん
みんなの言葉の重みを感じられるプレゼンテーションを間近に見て、私もあんな風にできればと思い、人に思いが伝わる話し方を身に着けようと実感しました。

■淺間 元気さん
参加したほかの大学生のプレゼンテーション能力の高さに衝撃を受けたので、自分も練習を重ねて負けないように頑張りたいと思いました。

■張 さん
このプロジェクト中で、できることや役割を自分自身で見つけられたことが一番の成長でと感じました。

ご協力いただいた川崎青果株式会社 社長川崎弘真さまのコメント
先輩から受け継いだプロジェクトだったので最初はどこか他人事のようだったが、農家、企業への訪問、データ収集、分析など行動が伴うと自分ごととして落とし込めるようになり成長が感じられた。知識と経験が結びついてこそ学びなるので、今回のプロジェクトに参加した皆さんは大変良い経験ができたのではないでしょうか。

担当の上田恵美子准教授は、「ゼミ生たちが、実践を通じて、ビジネスの難しさとわくわくする面白さを体験しながら成長していく姿を見て、私も驚き、感動しました。また、このプロジェクトでは、ご多用のところ学生に寄り添ってくださる川崎社長を始め、学内外の多くの皆様にご支援いただき、大変感謝しています。」とコメントしています。