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ホテル産業論の授業において、ウェスティンホテル大阪の人事部課長による特別授業を行いました

経済学部2年生以上を対象としたホテル産業論(担当:服部淳一専任講師)の授業では、ホテル産業に関する理解を深めるため、基礎的な知識(歴史や分類、運営形態、各部門の役割など)、直面する課題、企業の仕組みや取り組み、働く人たちのやりがいや魅力などについて、体系的に学習しています。

この度、2022年7月8日(木)にウェスティンホテル大阪で人事部課長を務める植村守氏をお招きし、特別授業を行いました。

ウェスティンホテル大阪は、マリオット・インターナショナルのプレミアムブランドの一つ「Westin」の日本第一号ホテルで、ヨーロピアンクラッシックを貴重にジェパネスクの華やかさを折り込んだインテリアが特長の都市型ラグジュアリーホテルです。

この度、植村氏からはご自身のホテリエとしての経歴や仕事を通して気づいた事だけでなく、人事の視点で見たホテルの仕事や、活躍する人材についてお話しいただきました。

授業はユニークな形式で、ご自身の経歴を失敗談とともに、そこから得られた気づきについてお話しいただきました。

フロントやハウスキーピングをする中で感じていた事、転職したレストランでのアルバイトスタッフとの働き方など、具体的なエピソードを交え紹介いただきました。

ウェスティンホテル大阪に転職し人事を務めることになった植村氏は、ホテルマンの強みと弱みを意識するようになります。今回の授業のメイントピックとして、そこで気づいたビジネスの視点と、学び続けることの重要性についてお話しいただきました。

さらに、ホテルで働くスタッフの仕事について、ゲスト側からでなく、ホテルの内側からの視点で仕事や求められる能力について説明いただきました。

営業によるパーティー提案の事例や、購買部が紛争や為替変動の影響を受けていることなど、具体的なエピソードをもとに分かりやすくお話しいただきました。

また、人事の仕事についても、採用や教育、評価の視点だけでなく、必要なスキルや向いている人などの説明がありました。採用活動については、人事として選考する立場からの貴重な話に、学生たちはメモを取りながら熱心に話を聞いていました。

授業の締めくくりとして、植村氏よりホテル業界を目指す学生に対して、「サービスマンで終わらず、ホテルをビジネスとして捉える視点」と「考えるだけでなく、実行すること」と激励の言葉が送られました。

講義終了後に行った質疑応答では、採用や希望する部署に配属されなかった社員への対応など人事に関する質問や、業務に関する数字や大きく売上が上がった事例などホテルをビジネスの視点でとらえた質問などが集まりました。

最後に植村氏より「生活やアルバイトなどをビジネスの視点で見るために、まずは一週間、日常の数字に意識して過ごして欲しい。」とアドバイスをいただきました。

■参加学生のコメント

人に何かを伝える時に感情だけでなく、数字で伝えることの重要性を知ることができました。また、入社することがゴールだと思っている人が多いと思いますが、一流になるためには入社後に苦労する覚悟を持った方が良いと感じました。(国際文化ビジネス・観光学科 2年・女子)

ホテルに就職することを⽬標にするのではなく、「そのホテルに⼊ってなにをするのか」を⽬標にすると⾔う⾔葉が心に残りました。ゴール地点を遠くに⾒据えて置くことで。⾃分⾃⾝を奮い⽴たせていきたいと思うようになりました。(経済経営学科 4年・男子)

植村さんのお話を聞いて、私も数字に⽬をつけて⽣活してみようと思いました。その際に目にした数字を意識するだけではなく、どのような変化があり、それがなぜなのかを考えながら⾒てみようと思います。 (国際文化ビジネス・観光学科 4年・女子)

■担当教員コメント

ホテル産業論では、ホテルと聞いて学生がイメージしがちな『最高のサービスや究極のおもてなし』といった消費者側からの視点ではなく、『ヒト・モノ・カネ・情報』といった経営資源について経営者側の視点から学ぶための講義を用意しています。

今回は、ホテルで人事の仕事を長年担当される植村さんにお越しいただき、学生が知る機会の少ない人事の仕事の詳細や、企業が求める人物像についてお話いただきました。このような機会を重ね、自分らしいキャリアをデザインするための参考にしてもらえたらと思います。

経済学部
服部 淳一 専任講師

■リンク
ウェスティンホテル大阪