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ファッションビジネス論において、商社マンとして活躍された木場勝之氏による特別講義を行いました

ファッションビジネス論(担当:山本ひとみ教授)の科目において、株式会社ワールドや帝人フロンティア株式会社などで活躍され、経営者としても携わっていた木場勝之氏による「サプライチェーンとOEM・ODMについて」の特別講義が行われました。

この科目は、ファッションブランドの価値づくりとなる「ブランディング」のあり方について学ぶため、フィールドワークに参加したり、経営者の方をお招きするなど、学生が経営者的視点を持てるように授業を行っています。 そのような取り組みから、学生が未来の管理職を目指すことができるようにしています。


1月18日(火)の授業は、株式会社ワールドのイタリア勤務での貿易実務や企画生産、帝人フロンティア株式会社などの商社でのミャンマー駐在や経営者などに携わった木場氏から、服が作られるまでの工程についてわかりやすく、ご講演いただきました。

サプライチェーンの歴史や大手世界的ブランドの実例から、それぞれのブランドの制作から販売に至る過程での違いについて言及され、サプライチェーンを大手世界的ブランドが始めたとき、うまくいくのか半信半疑だったと当時を振り返っておられました。
また、サプライチェーンが登場したことで服作りの流れが変わり、工程を一本化したことで生産管理がしやすくなったというメリットはありましたが、消費の動きが変化し、安いものが売れるようになったことで商品の同一化が進んでしまったと話されてました。実際に株式会社ワールドで勤務されているときに、他社の商品のタグを外して、どれが自分たちのブランドなのか当てるように上司から言われたが、当てることができないほど似ているものが多くなったと解説がありました。

木場氏コメント・メッセージ
「服作りはとても楽しいです。楽しいこと、夢はどの業界にもありますが、自分たちの作った商品を着てもらえること、それを視覚的に見ることができるのは、生産者として他の業界よりも体感できるのではないでしょうか。大量生産、大量消費というSDGsに逆行している部分もあり、入社するとそれに対して改善したくてもしにくいこともあると思います。学生のうちに環境問題に目を向け、資源を大切にする価値観を持ってほしいと思います。」

山本ひとみ教授コメント
「ファッションブランドの構築を学ぶには、運営するための全体像と各戦略項目を理解することが必要です。この授業では外資系ファッションブランドの執行役員の方や、今回特別講演いただいた木場氏など経営者レベルの方を招いての特別講演で現場の全体像を理解してもらいたいと考えております。学生の皆さんにはこの貴重な機会を有効にしていただきたいです。」

参加学生コメント
「ビジネスの成功が左右されるのはお金・情報とその流れを抑える必要があると感じました。この授業では、企業の理念や会社の目的などを勉強してきましたが、今回、アパレル全体の企業活動の流れと時代の変化によって経営の仕組みが変化することもよくわかってとても勉強になりました。」

「サプライチェーンは今まで学習してきましたが、OEM・ODMは初めて知り、また一つ仕組みを深く知れたのでとてもいい機会でした。将来はアパレル業界も一つの選択肢として考えているので今後の就職活動などにも活かしていきたいです。」