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防災・減災セミナー「災害時の医療支援について」を開催しました。

2020年1月12日(日)に本学にて、神戸国際大学防災救命クラブDPLS(ディプルス)主催の第4回 地震津波に向けた防災・減災セミナー「災害時の医療支援について」を開催いたしました。このセミナーは、「公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構」と「ひょうご安全の日推進県民会議」の助成を受けて実施いたしました。

17日には阪神・淡路大震災から25年を迎えます。防災や災害時の対応について、あらためて考える機会にするべく、今回は「災害時の医療支援」をテーマに災害派遣医療チーム(DMAT:Disaster Medical Assistance Team)の活動や、災害時の薬支援、看護師の活動や災害関連死を防ぐためのリハビリテーション支援など様々な切り口から災害時の医療支援について取り上げました。

兵庫県災害医療センター副センター長の川瀬鉄典氏によるDMAT(災害派遣医療チーム)の活動紹介では、阪神・淡路大震災から25年が経ち、その間に確立されたDMATと災害医療の現場についてのお話をいただきました。
神戸薬科大学臨床特命教授の高尾宜久氏による災害時のお薬支援については、身近なテーマである薬について、モバイルファーマシー(移動薬局車両)の紹介や、被災時にお薬手帳携行を忘れないようにとの勧めがありました。
災害支援ナースの活動や、看護活動を通じて安全で安心できる地域づくりをめざす「まちの保健室」活動について、コウダイケアサービス株式会社介護事業統括部執行役員である小田美紀子氏から紹介がありました。
また、災害時のリハビリテーション支援について、兵庫県理学療法士会災害対策部部長で兵庫JRAT運営委員でもある佐野一成氏より、避難所生活中にエコノミー症候群にかかる被災者の話や、それを防ぐ理学療法士の取り組みなどが説明されました。
最後はディスカッションとして4名の登壇者が来場者の質疑応答に答える形で進められました。「災害時に医療関係者に会う前に、被災者がやっておくことは何か?」など、実際の災害時を想定した、実践的な質問が投げかけられました。

セミナーに参加された方は「医療分野でも災害時の取り組みが積極的に行われていることを知り安心できました。(神戸市東灘区女性)」や「医療関係のテーマで難しいのではないか?と考えていたが、分かりやすく教えてもらえて良かった。(フレンドシップ会員)」などコメントをいただいています。また、セミナーを聞きにきた本学リハビリテーション学部3年生で、理学療法士を目指す学生は「阪神・淡路大震災後に生まれ、災害を経験していない。具体的にイメージできていなかったですが、自分が将来医療従事者となった際に何ができるのか?と考える機会となりました。」と話しています。

今回のセミナーを主催した神戸国際大学防災救命クラブ(DPLS)に所属する2年生の男子学生は「今回の防災・減災セミナーで4人の講師の方の講演を聞きました。その中で特に佐野先生の避難所支援について印象に残りました。段ボールベッドを作り立ち上がりの動作をする事やパイプ椅子や歩行車を用いた起立方法を指導することでQOL(Quality of Life:生活の質)の向上に繋がると思いました。
理学療法士を目指す私たちにとって理学療法士も災害支援に貢献することが出来るのだと分かりました。また、全体のお話を聞いて普段から災害に対する準備や情報収集が如何に大事か改めて分かりました。今回のセミナーを通して私も災害に対する備えをしようと強く思いました。そしてもっと沢山の方に災害・減災について考え災害が起きても生き残れるように普段から備えるべきだと思いました。」とコメントしています。

■リンク
防災救命クラブ(DPLS)